2008年 北海道→大阪…ローカル線の旅 第9夜
今日は鎌倉へ行こうと朝早く東京を出た。
鎌倉はみなさんご存じのように源頼朝によって開かれた歴史的な町だ。
鎌倉へ着くとまず鶴岡八幡宮へ行き、次は大仏へ行こうとしたのだが、ここから大仏まで方向は逆方向だから、かなり遠い。
ふと、見た地図に面白い文字を見つけてしまった。
「大仏ハイキングコース」
うーん気になるぞ。どんなハイキングコースなんだ?すごい気になるぞ
。
街の中の道を歩くより、なんか面白そうだし大仏ハイキングコースを歩いてみるか。
すごい軽いきっかけで大仏ハイキングコースを歩くことになったのだが、これが大きな過ちだとこの時は全く知らなかった…。
午後12時ごろ、鎌倉の切通しを見ながら大仏ハイキングコースの入り口に到着。なぜか、道が舗装されていない上に岩がむき出しである。ハイキングコースだから整備されているだろうと思っていたのだが、全くの予想外。しかも進めば進むほど道は悪くなり…森が深くなり…傾斜が急になっていく。完全に山登りの体をなしてきた。
歩くこと1時間。まだ深い深い森の中だった。
ここで一つ気づいたことがある。
1時間歩いたものの、ここまで誰ともすれ違っていないし、追い抜かれてもいない。
ハイキングコースなのだから逆側から誰か来ても不思議ではないのだが一向に人の気配はない。
しかも、ここで僕の足は限界に近づいてきた。
「もう歩けない」
かなり切羽詰まった状況に陥ってしまった。
正直、この状況を一言で表すと「遭難」である
僕は鎌倉で遭難したのだ。
すぐそばには由比ガ浜あり、鎌倉の町並みから数百メートルのところで遭難してしまった。
気になるからっていう理由で、こんなハイキングコース来てしまったのが間違いだった。素直に街の中を歩けば良かったのに…なんて僕は馬鹿なんだ。
本気で焦り始めたその時!
前から一人のオジサンが現れた!
「助かった!」
この時の嬉しい気持ちをどう表わしたらいいのだろうか!
そしておじさんにに「出口まで何分くらいですか?」と聞いてみると…
「1時間半くらいかな」
僕は絶望した。